Nobu's Dirary

オランダ生活など日記

手をふってくれる人ーThe people who wave hands to me

うちの近くに今年の始めまでキオスクみたいな色々売っているお店があった。

街に出るときは必ずそのお店の前を通る。

お菓子、タバコ、ジュースとか、ちょっとしたもの。サランラップとか鏡、お鍋、

釘。。。ほんと何かいろいろ売っていた。お年寄り夫婦が仲良さそうに営んでいた。

そのウインドウの商品の陳列の仕方がすごくセンスが良く、なんていうかお鍋一つにしても、温度計にしても可愛らしく見えた。

そのお店のおじいちゃんは、いつもレジのある窓際に座ってお客の居ないときはパソコンで何か見ていたり、外をぼーと見ていたりする。

その方向が丁度、私が家に帰ってくるときの方向と対面になる。

おじいちゃんは目が合うといつも手を振ってくれる。私も振り返す。

たまにお店で飲み物やお菓子を買うと”元気か?”とか短い会話をする。

そんなおじいちゃんと1年くらい ”手振りともだち”(?)だったのに、日本に冬に帰って戻って来たらお店が空っぽになっていた。

私は思わずお店の前で立ち止まってしまった。ああ、おじいちゃん達はどこにいってしまったんだろう。なんか、さよならも言えずにどこかに転校してしまった友人を思う気分だった。

そんな私に違う人が手を振ってくれる様になった。”酔っぱらいのおっちゃん”である。

そのおじいちゃんのキオスクがあった、一つ通りの向こうに飲み屋があって、その前にはいつも外に座る椅子を陣取っているおじちゃんが居た。いつも鼻が真っ赤で夕方16時頃からほぼ毎日飲んでいる。私がいつもチビをバギーに入れて通ると”やあやあ”と手を振る。

始めは私は苦笑しながら通りすぎる程度だった。絡まれてもややこしいしね。

でも、あまり良く会うのでそのうち私も”やあやあ”と言う様になった。

しまいにはオランダ語の勉強とばかりに”元気?”とか”良い夜をね”とか声をかけたりするようになった。

と、今日もその前を通るとおっちゃんがちょうど飲み屋から外に座ろうと出て来た。

”ようよう!”とお互いに挨拶。そして、おっちゃんがオランダ語でなんか言ってきた。

”英語で話してもらえる?”というと、

”おまえさんは、おれがいつもここに居る時必ず会うなあ!偶然だなあ!”とか言う。っていうか、おっちゃん毎日ここで飲んでるじゃん。

偶然というか、私の毎日の通り道にいるんだから。

このおっちゃんも突然消えたら、少し寂しく思うんだろうか。。。